子どもの歯科検診では何をする?行う内容や頻度

歯のコラム 2025年05月21日(水)

こんにちは。千葉県野田市にある歯医者「R歯科・矯正歯科クリニック」です。

子どもの歯科検診の様子

歯は全身の健康に影響を与えるため、国では歯科検診の受診が推奨されています。そしてそれは、子どもの歯科検診も同様です。自治体で行われる1歳6カ月と3歳の児健康診査だけではなく、定期的な検診が推奨されます。

ここでは、子どもの歯科検診が必要な理由や内容、頻度などについて解説します。

子どもの歯科検診が重要な理由

子どもの歯科検診が重要な理由を説明する歯科衛生士

定期的な歯科検診は子どもも大人も推奨されていますが、小さな子どもに本当に必要なのかと疑問に思う方もいるかもしれません。子どもの歯科検診が必要とされる理由として以下のようなことが挙げられます。

歯の健康状態の確認ができる

歯科検診を受けることで、歯の健康状態を確認できます。子どもの歯は大人の歯に比べると薄く、酸に弱いという特徴があり、虫歯になりやすく症状の進行も早いです。

とくに、3歳頃からは乳歯が生え揃って食べられるものが増えるため、虫歯のリスクが高まります。そのため、定期的に歯科検診で虫歯がないか確認する必要があります。

保護者の方も日頃から確認しているかもしれませんが、子どもの虫歯は大人の歯とは異なって見分けが難しいです。大人の虫歯の場合は黒くなって穴が開きますが、子どもの虫歯の初期段階では白く濁った状態になります。

また、子どもは痛みなど症状を上手く伝えることができないため、虫歯の発見が遅れやすいです。虫歯を放置すれば永久歯にも影響するため、虫歯を早期発見するために歯科検診を定期的に受ける必要があります。

歯列や噛み合わせの乱れを発見できる

乳歯が生え揃い始めれば、歯並びや噛み合わせを確認できます。小さな子どもは指しゃぶりや口呼吸、歯を舌で押すなど口周りの癖があり、歯並びや噛み合わせが乱れやすいです。

乳歯の状態から歯並びや噛み合わせの乱れが分かれば、正しい位置に永久歯が生えるように導く対処法を検討することができます。歯科検診で歯列や噛み合わせについて指摘を受ければ、早期対処することで将来的な歯並びや噛み合わせの乱れの予防につながります。

正しい歯磨きを身に付けられる

小さな子どもの場合は、保護者の方が歯磨きや仕上げ磨きをしていることでしょう。

しかし、保護者の方が綺麗に磨いているつもりでも、磨き残すことなく完璧に汚れを落とせているとは限りません。また、1人で歯磨きをするようになった子どもの場合は、歯磨きが不十分になることも多いです。

歯科検診では、磨けていない部分に気付くことができ、正しい歯磨き方法の指導を受けられます。正しい歯磨きは虫歯予防につながるため、小さい頃から身に付けることが大切です。

歯科医院への恐怖の克服

子どもは歯科医院や歯科医師に対して恐怖心を抱くことも多いです。とくに、虫歯など痛みを伴う治療が初めての歯科医院の受診になれば、歯科医院を怖い場所だと記憶してしまうかもしれません。

小さい頃から歯科医院へ定期的に通院していれば、歯科医院への恐怖心を抱きにくくなるため、万が一虫歯の治療が必要になった際も治療をスムーズに進めやすいでしょう。歯科医院に慣れるという意味でも、歯科検診は重要だといえます。

子どもの歯科検診で行うこと

歯科検診を受けている子ども

子どもの歯科検診では、検査だけではなく処置も行います。歯科医院ごとに細かな部分は異なりますが、一般的には以下のような内容になります。

虫歯の確認

大人の歯科検診でも同様ですが、口腔内を視診することで虫歯の有無を確認します。大人の虫歯と子どもの虫歯は見た目が異なり、白く濁っているので知識がなければ初期での発見は難しいです。

歯科医院では知識のある歯科医師や歯科衛生士が確認するため、早期段階でも虫歯を発見できます。定期的に歯科検診を受ければ、早期に虫歯を発見しやすく早期治療が可能です。

噛み合わせの確認

子どもの歯科検診の特徴的なものとして、噛み合わせの確認が挙げられます。奥歯の噛み合わせが悪いと将来的に歯列や噛み合わせに問題が起こる可能性があり、抜歯が必要になることもあります。

早期に噛み合わせの問題を発見できれば、顎の骨の成長に合わせた矯正治療ができ、将来的な矯正治療の負担が軽減されます。

磨き残しの確認

子どもの歯科検診では、歯の状態を確認しながら、磨き残しの多い部分を特定します。磨き残しの多い部分を特定することで、歯磨きの癖も分かり正しい歯磨きの指導が可能になります。

日常の歯磨きは虫歯予防には大切なものなので、磨き残しの確認は歯科検診の大事な項目のひとつといえます。

レントゲン検査

視診だけでは確認できない問題がある場合、レントゲン検査を行います。レントゲン検査では、骨など目で見えない部分が確認できるため、永久歯の位置や方向を把握できます。

また、永久歯が生えてこない場合は、先天性欠損かどうか確認することもできます。

クリーニング

クリーニングでは、普段の歯磨きでは取りきれていない汚れを綺麗に掃除します。しっかり歯磨きしているつもりでも、奥歯や歯の隙間などに汚れが蓄積されている場合があります。

また、歯垢が長く放置されれば歯石になり、歯ブラシでは落とせません。こうした汚れを専用の機器で綺麗に落とし、虫歯の予防をサポートします。

フッ素塗布

子どもの歯は、大人の歯に比べるとエナメル質が薄く、歯質自体が弱いです。定期的に歯の表面にフッ素を塗布することで、歯を強化して虫歯を予防します。

フッ素の効果が持続する期間は3~4カ月ほどなので、フッ素の効果に合わせて定期健診を受けると良いでしょう。

食生活の確認や指導

子どもの歯の健康や成長には、食生活も関係しています。そのため、子どもの歯科検診では、普段どのような食生活をしているのか確認します。

糖分の多い食品の摂取が多い場合は虫歯のリスクが高まるため、食生活を改善しなければなりません。虫歯を気にしすぎて食事を制限しすぎては栄養不足になり、子どもの成長に悪影響することもあります。

子どもの食生活で気になることや不安なことは、歯科医師や歯科衛生士に相談しましょう。

歯磨き指導

歯科検診では、正しい歯磨き方法の指導も行っています。検査結果から磨き残りの多い部分や、歯磨きの癖を知り、どのように歯を磨くべきか教えてもらえます。

正しい歯磨きの方法を知って実践することで、日常のケアで虫歯を予防できるようになります。

歯科検診は何歳から受けられる?

歯科検診は受けられる適齢期の子ども

子どもの歯が生え始める時期には個人差がありますが、生後6カ月頃が多いです。歯が生え始めたタイミングから、歯科検診を受けることが可能です。

まだ1歳にもなっていないのに早いと感じる保護者の方もいるかもしれませんが、早期から検診を受けることで子どもの歯が健康に成長するサポートにつながります。また、1歳を過ぎれば上下の歯が生え揃うようになるため、嚙み合わせ確認など検査する項目が増えます。

自治体の実施する1歳6カ月検診もあるので、このタイミングで初めて歯科検診を受けるというケースも少なくありません。

歯科検診を受ける頻度

歯科検診を受ける頻度イメージ

歯科検診の受ける頻度の目安は、3~4カ月に一度です。子どもの虫歯は進行が早いですが、3~4か月に一度のペースで歯科検診を受けていれば、虫歯を早期発見できます。

また、歯科検診で受けられるフッ素の効果も3~4か月しか持続しないので、効果が切れる頃に再びフッ素塗布すれば虫歯のリスクが軽減されます。

ただし、子どもの口腔内の状態によっては1~2カ月に一度など短い期間での通院が必要な場合もあります。子どもの口腔内の状態によって適切な頻度は異なるため、歯科医師に確認してください。

まとめ

ブラッシング指導をし歯科検診を促す歯科衛生士

子どもの歯科検診では歯の状態やクリーニング、歯磨き指導などさまざまな検査や処置を行います。これらの検査や処置が子どもの健康な歯の成長のサポートになり、将来的な虫歯や歯列、噛み合わせなどのトラブルの予防につながります。

歯科検診は歯が生えてくるようになれば受けられるため「まだ早すぎる」と考えるのではなく「早い段階から受けておこう」という気持ちを持ちましょう。歯科検診を受けることで虫歯ができても早期治療ができるため、定期的に通院してください。

子どもの歯科検診を検討されている方は、千葉県野田市にある歯医者「R歯科・矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、インプラント治療やマウスピース矯正(インビザライン)、小児歯科、ホワイトニングなど、さまざまな治療に力を入れています。ホームページはこちらWeb診療予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。