歯の矯正にかかる費用は?種類別の相場とプロセスごとにかかる費用

歯のコラム 2025年08月20日(水)

こんにちは。千葉県野田市にある歯医者「R歯科・矯正歯科クリニック」です。

歯の矯正治療中の女性のイメージ

歯科矯正は、美しい口元を手に入れるだけでなく、噛み合わせの改善や口腔内の健康維持にも重要な役割を果たす治療です。歯並びに悩みを抱えていて「矯正治療は高いと聞くけれど、どのくらいの費用がかかるのか」「治療方法によって料金は変わるのか」といった疑問を持つ方は多いでしょう。

この記事では、歯の矯正にかかる費用について、種類別の相場から治療プロセスごとに必要となる費用、健康保険の適用範囲、費用を抑える工夫まで詳しく解説します。

歯の矯正の種類と費用相場

歯の矯正にかかる費用のイメージ

歯列矯正の方法は多岐にわたり、それぞれに特徴と費用相場があります。ここでは、代表的な矯正方法とその費用について詳しく見ていきましょう。

ワイヤー矯正(表側矯正)

ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を装着し、そこにワイヤーを通して歯を動かす最も一般的な矯正方法です。多くの症例に対応でき、複雑な歯並びの改善にも効果を発揮します。

ブラケットには複数の種類があります。メタルブラケットは金属製のブラケットで、費用は60万円から100万円程度が相場です。強度が高く他の治療法と比較すると費用を抑えられるものの、装置が目立ちやすい点や、金属アレルギーのある方には適さない点がデメリットです。

また、歯の色に近く目立ちにくい透明や半透明の素材でできたセラミックブラケットやプラスチックブラケットもあります。費用は70万円から110万円程度とやや高くなりますが、見た目を重視しながら治療を進めたい方に人気です。

ただし、メタルブラケットに比べて強度がわずかに劣ることや飲食物による着色が付きやすい点には注意が必要です。

裏側矯正(舌側矯正)

裏側矯正は、歯の裏側に装置を装着する方法です。矯正装置がほとんど見えないのが最大のメリットで、人前に出る機会が多い方や、矯正していることを周囲に知られたくない方に選ばれています。

ただし、装置の装着や調整には高度な技術と経験が求められるため、治療を受けられる歯科医院が限られることがあります。また、治療開始直後は舌が装置に触れやすいため、発音しにくさや異物感を感じることがあります。

精密な技術が必要とされるため費用が高くなる傾向にあり、費用相場は100万円から170万円程度です。

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、少しずつ形の異なる透明なマウスピース型の装置を段階的に交換していくことで歯を動かす矯正方法です。装置が透明で装着していても目立ちにくく、食事や歯磨きの際には取り外せます。

しかし、マウスピースは毎日決められた時間(通常は1日20時間以上)装着し続ける必要があり、取り外したマウスピースの保管など自己管理能力が求められる方法です。また、ワイヤー矯正と比較すると対応できる症例が限定される点はデメリットと言えます。

軽度の前歯のねじれや隙間の改善などに用いる部分矯正の場合、費用は30万円から60万円程度と比較的抑えられます。全体的な歯並びを改善する全体矯正の場合、費用は80万円から150万円程度です。

歯の矯正の治療プロセスごとに必要となる費用

歯の矯正のために歯科医でカウンセリングをしているイメージ

矯正治療の費用は、単に装置代だけではなく治療開始前から終了後の保定期間まで、様々な段階で費用が発生します。ここでは、その費用について詳しく解説します。

初診・カウンセリング料

初診・カウンセリングでは、歯科医師が患者さまの歯並びの状態を診察し、どのような矯正方法があるのか、おおよその治療期間や費用について説明します。患者さまの疑問や不安を解消するための時間でもありますので、気になることは積極的に質問してみましょう。

一部の歯科医院では、この時点で簡単な口腔内スキャンを行い、将来の歯並びのシミュレーションを見せてくれることもあります。費用は無料から5,000円程度が一般的です。

精密検査と診断料

カウンセリング後は、具体的な治療計画を立てるためにより詳細な検査が必要です。検査では、口腔内写真、レントゲン写真、歯の型取り、顔貌写真の撮影などが行われます。

これらのデータをもとに、歯科医師は患者さまの骨格や歯の傾き、噛み合わせなどを詳細に分析し、治療計画を立案します。診断結果は、患者さまに丁寧に説明され、治療のゴールやリスク、期待できる効果などが共有されます。費用は、3万円から5万円程度が相場です。

矯正装置の装着

精密検査と診断を経て、矯正装置の費用が発生します。費用は前述したように矯正方法によって大きく変動し、一般的にこの費用の中に装置自体の材料費や作製費なども含まれています。

歯科医院によっては、この料金に治療期間中の調整費用や一部の処置費用が含まれているトータルフィー制度を採用している場合もあります。

調整費用

矯正治療中は、定期的に歯科医院に通院し、装置の調整や歯の動きの確認を行います。この際に発生する費用が処置費用や調整費用です。

費用は、3,000円から1万円程度が相場で、行われる処置によって異なります。これらの費用は治療期間中、毎月発生すると考えておきましょう。

保定装置費用

歯並びが整った後、すぐに装置を外すと歯は元の位置に戻ろうとします。これを後戻りといい、それを防ぐために保定装置を使用します。保定装置の使用を怠ると、せっかく整った歯並びが崩れる可能性があるため、これは非常に重要な工程です。

保定装置には、取り外し式のマウスピース型やワイヤー型、歯の裏側に固定するタイプなどがあります。通常、矯正装置を外した後に製作され、矯正治療にかかった期間と同程度、あるいはそれ以上と長期間にわたっての使用が推奨されます。

費用は、1万円から6万円程度が相場です。

その他の費用

治療の過程で、上記以外にも追加で費用が発生する場合があります。

例えば、スペースを確保するための抜歯や親知らずの抜歯が必要となる場合があり、費用は1本あたり5,000円から1万円程度です。症例によっては、複数本の抜歯が必要になることもあります。

また、歯を効率的に動かすために、一時的に顎の骨にアンカースクリューと呼ばれる小さなネジを埋め込むことがあります。この処置には、1本あたり1万円から3万円程度必要になることがあります。

さらに、矯正治療中に虫歯や歯周病が見つかった場合、矯正治療を中断してこれらの治療を優先することがあります。これらの治療は矯正治療とは別に費用が発生し、保険適用となる場合と自費診療となる場合があります。

矯正中は装置が邪魔になって歯磨きがしにくくなることがあるため、より一層丁寧な口腔ケアが求められます。

歯の矯正は保険適用の対象?

歯の矯正は保険適用の対象か考えるイメージ

矯正治療は基本的に自由診療です。これは、歯列矯正が病気の治療ではなく、見た目の改善や機能の向上を目的とした美容的な側面が強いとみなされるためです。そのため、費用は全額自己負担の自費治療となります。

ただし、医療的に必要と判断される症例では、保険適用となる場合があります。これは、厚生労働大臣が定める疾患に起因する咬合異常や、顎変形症と診断された場合など、病的な要因による不正咬合の治療に限定されます。

保険適用の場合、費用は抑えられますが、条件の詳細や適用の可否は、医療機関での確認が必要です。

歯の矯正にかかる費用を抑えるためのポイント

歯の矯正にかかる費用を抑えるためにデンタルローンを使うイメージ

高額になりがちな歯列矯正の費用ですが、いくつかのポイントを押さえることで、負担を軽減できる可能性があります。ここでは、費用を抑えるための具体的な方法を紹介します。

複数の歯科医院でカウンセリングを受ける

矯正治療は、歯科医院によって治療方針や料金体系が異なります。複数の歯科医院でカウンセリングを受けることで、それぞれの特徴や費用を比較検討し、ご自身に合った見つけられるようになります。

治療前に提示される費用がすべてではないため、保定期間の管理費用なども把握しておくことが重要です。複数のクリニックで見積もりを取り、長期的な総額で比較すると、納得のいく選択がしやすくなるでしょう。

デンタルローンを活用する

矯正治療は一括で支払うと高額になるため、デンタルローンを利用することで月々の負担を軽減できます。デンタルローンとは歯科治療に特化した医療ローンで、通常のカードローンよりも金利が低めに設定されていることが多いです。

ただし、金利が発生するため、総支払額は一括払いよりも高くなります。事前に返済計画をしっかりと立て、無理のない範囲で利用することが重要です。

医療費控除を活用する

矯正治療費は医療費控除の対象となる場合があります。医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合、その超えた金額を所得から差し引くことができる制度で、所得税や住民税の負担を軽減できます。

医療費控除を受けるためには、治療費の領収書や診断書の保管が必要です。

まとめ

歯の矯正をして綺麗な歯並びで笑う女性

歯の矯正にかかる費用は、選ぶ方法や保険適用の有無によって大きく変わります。まずは矯正方法の相場を把握し必要な費用を確認しましょう。複数医院の比較や分割払いの活用など工夫しながら、自分に合った矯正プランを選びましょう。

歯の矯正治療を検討されている方は、千葉県野田市にある歯医者「R歯科・矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、インプラント治療やマウスピース矯正(インビザライン)、小児歯科、ホワイトニングなど、さまざまな治療に力を入れています。ホームページはこちらWeb診療予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。