マイオブレースは何歳まで?対象年齢と治療のメリット・デメリット

歯のコラム 2025年11月05日(水)

こんにちは。千葉県野田市にある歯医者「R歯科・矯正歯科クリニック」です。

マイオブレースのマウスピースを装着する子ども

子どもの歯並びが気になり始め、矯正治療の選択肢としてマイオブレースを検討している方もいるのではないでしょうか。

しかし「マイオブレースは何歳まで治療できるの?」といった疑問を抱く保護者の方も多いでしょう。対象年齢を知っていれば、治療を検討するタイミングや将来の選択肢を把握できるかもしれません。

この記事では、マイオブレースの対象年齢や、治療のメリット・デメリットについてわかりやすく解説します。

マイオブレースとは

マイオブレースのマウスピースを手にする子ども

マイオブレースとは、子どもの成長期に合わせて行う矯正治療の一種です。通常の矯正装置のように歯を直接動かすのではなく、歯並びに影響を及ぼす癖や習慣を改善することで、歯が正しい位置に自然と収まるように促します。

そのため、マイオブレースは他の矯正治療と比べても痛みがほとんどなく、小さなお子さまでも受け入れやすいという特徴があります。治療では、専用の装置を装着して日常的な呼吸・舌の位置・口の開閉などの習慣を改善するトレーニングも行います。

マイオブレースの対象年齢

マイオブレースの対象年齢を考える子ども

マイオブレースの対象年齢は、3歳から15歳までとされています。この時期はお子さまの体が発達していく時期で、治療の効果を得やすいとされています。

ただし、幼い頃は歯並びや噛み合わせに問題がなくても、永久歯への生え変わりや成長とともに、歯並びや噛み合わせが乱れる可能性があります。そのため、2〜5歳頃に歯並びや噛み合わせに問題がないかどうか確認してもらうことが大切です。

マイオブレースが適応とならない年齢

成人や成長がほぼ終わった中高生以降では、顎の骨格が固定されているためマイオブレースのみでの矯正は十分な効果が見込めません。また、骨格的な問題がある場合には、マイオブレースだけで改善するのは難しいかもしれません。

本人の協力が得られない場合や、治療の必要性などを理解できない場合も、治療は難しいでしょう。

マイオブレースで治療できない歯並び

マイオブレースで治療できない歯並びの症例

マイオブレースは、すべての不正咬合を治せるわけではありません。骨格のズレがひどい場合や、成人の歯並びでは希望通りの改善は難しいでしょう。また、マイオブレースは取り外しが可能な装置なので、装着時間を管理する必要があります。

装置の効果を最大限に発揮するためには、子どもの協力だけでなく、ご家族のサポートが必要不可欠といえるでしょう。お子さまが装着を嫌がったり、決められた装着時間を守らなかったりすれば、十分に効果を発揮できない可能性があります。

マイオブレース治療のメリット

マイオブレース治療のメリットイメージ

マイオブレース治療には、他の矯正方法にはない多くのメリットがあります。特に、成長期のお子さまの矯正においては、早期から正しい習慣を身につけられる点は大きな魅力です。

以下に、代表的なメリットを具体的に解説していきます。

抜歯をせずに歯並びを改善できる

マイオブレースでは、子どもの顎の成長を利用し、歯が並ぶスペースを作り出します。そのため、抜歯をせずに歯並びを改善できる可能性が高いです。将来的に歯を抜くことに抵抗がある方にとって、マイオブレースは魅力的な選択肢といえるでしょう。

後戻りしにくい

マイオブレースでは、歯並びに影響する口周りの筋肉のバランスを整えることで、歯並びが乱れる根本的な原因にアプローチします。そのため、矯正終了後に後戻りしにくく、理想の歯並びを長期的に維持しやすいです。

全身の健康にも良い影響を与える

マイオブレースでは、舌の正しい位置を覚えたり、正しい呼吸(鼻呼吸)を習得したり、口周りの筋肉の適切な使い方を学んだりすることが可能です。マイオブレースの治療によって、姿勢が良くなったり、咀嚼・嚥下が正しくできるようになったりすると、全身の健康にも良い影響を及ぼすでしょう。

特に、口呼吸が改善されると、口内が乾燥しにくくなるので虫歯や歯周病を予防できるほか、感染症の予防にもつながります。

会話や食事がしやすい

マイオブレースは柔軟性のある素材で作られているため、装着時の違和感が少ないです。また、取り外して洗えるため、清潔に保ちやすく、口内炎などのトラブルも起こりにくいとされています。食事の際も外せるため、好きな食べ物を食べられます。

矯正治療中の子どもにとって、食事や会話の制限は大きなストレスになり得ます。その点、取り外しが可能で、つけ心地の良いマイオブレースは、子どもが続けやすい治療と言えるでしょう。

治療中の痛みが少ない

マイオブレース治療で痛みが出ることは、基本的にはありません。歯列矯正は痛いというイメージがあるかもしれませんが、マイオブレースでは歯に力をかけて移動させることはないため、痛みが出にくいです。顎の骨の成長を利用しながら、将来的に綺麗な歯並びになるように導く治療方法なので、強い痛みが出ることはないでしょう。

治療における痛みを心配される保護者の方は非常に多いですが、マイオブレースはお子さまでも安心して受けられる治療といえます。

マイオブレース治療のデメリット

マイオブレース治療のデメリットイメージ

マイオブレース治療にはメリットだけではなく、デメリットも存在します。治療を検討している場合は、メリットだけではなくデメリットもしっかり把握しておきましょう。

ここでは、マイオブレース治療の主なデメリットについて解説します。

効果が出るまでに時間がかかる

マイオブレースは、子どもの成長を利用して歯並びを改善する治療法です。歯を直接移動させるわけではないので、治療の効果が目に見え始めるまでには時間がかかるでしょう。

個人差はあるものの、治療に要する期間は1年以上かかることが一般的で、3年ほどの長期にわたるケースも少なくありません。特に、成長が緩やかな子どもや、協力度が低い子どもの場合、治療効果が現れるまでに時間がかかる可能性が高くなります。

装置の管理をしっかり行う必要がある

マイオブレースは取り外しが可能な装置ですが、その分装置を紛失したり破損したりするリスクがあります。特に、子どもが外した装置を管理できない場合、トラブルの原因になる可能性があるでしょう。

また、装置の衛生管理も重要で、不十分だと細菌の繁殖につながり、口腔内の健康に悪影響を及ぼすことがあります。保護者とお子さまの両方が装置の重要性を理解し、日々の管理を習慣化することが求められるのです。

適応とならない症例もある

歯並びの乱れには、遺伝的な要素や骨格的な問題が関係している場合もあります。マイオブレースは筋肉のバランスを整えることで歯並びを改善する治療法であるため、骨格性の問題が大きい場合には十分な効果が得られないことがあります。

また、指しゃぶりなどの癖が強く残っている場合や、治療に対するお子さまの協力度が低い場合には、十分な効果を得られないかもしれません。

生活習慣の改善が必要

何度かお伝えしていますが、マイオブレースは歯を移動させて歯並びを整える治療法ではありません。口呼吸や舌の癖を改善して歯並びに悪影響を及ぼすリスクを軽減し、間接的に歯並びを整える装置です。そのため、歯並びに影響を与える癖が改善されなければ、治療の効果が得られないでしょう。

定期的に通院する必要がある

マイオブレース治療中は、1ヶ月に1回ほどの頻度で通院が必要です。遠方に住んでいる方や仕事が忙しい方にとっては、定期的に通院することが負担に感じる場合もあるでしょう。

まとめ

マイオブレース治療のため歯科医院を受診する子ども

マイオブレースは、子どもの歯並びを改善するための矯正治療の一つです。3歳頃から始められ、口元の筋肉のバランスを整えることで歯並びを正しい位置に導きます。長期的な口腔の健康をサポートできる治療方法といえるでしょう。

ただし、すべての歯並びの乱れに対応できるわけではありません。マイオブレースの効果を最大限に引き出すためには、保護者のサポートも不可欠です。

マイオブレース治療を検討されている方は、千葉県野田市にある歯医者「R歯科・矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、インプラント治療やマウスピース矯正(インビザライン)、小児歯科、ホワイトニングなど、さまざまな治療に力を入れています。

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