インビザライン・ファーストは何歳から?対象年齢や治療の流れ

歯のコラム 2025年07月16日(水)

こんにちは。千葉県野田市にある歯医者「R歯科・矯正歯科クリニック」です。

歯科医院でインビザライン・ファーストの装着を試す男の子

インビザライン・ファーストは、乳歯と永久歯が混在する混合歯列期のお子さんを対象としたマウスピース矯正です。装置は透明で目立ちにくく、食事やブラッシングが普段通りにできることから、日常生活に支障が出にくいという特徴があります。

とはいえ、マウスピースを1日に20時間以上装着する必要があるため保護者の方のサポートが欠かせません。

本記事では、インビザライン・ファーストの対象年齢や適応条件、治療期間、治療の流れなどについてご紹介します。「何歳まで受けられるの?」「どのくらい期間がかかるの?」と疑問をお持ちの保護者の方は、ぜひ参考にしてください。

インビザライン・ファーストとは

インビザライン・ファーストを手にする子ども

インビザラインとは、ポリウレタン素材の透明なマウスピースを装着して歯並びを整える矯正装置のことです。インビザラインにはいくつかの種類があり、そのなかでも小児矯正に用いられるタイプのものをインビザライン・ファーストといいます。

単に歯の位置を整えるだけでなく、これから生え揃う永久歯がきれいに収まるように顎の大きさを広げる役割も果たします。

装置の装着方法は、大人のマウスピース矯正と変わりありません。1日に20時間以上装着し、1〜2週間に1回の頻度で新しいマウスピースに交換しながら治療を進めていきます。以下では、インビザライン・ファーストのメリット・デメリットについて解説します。

インビザライン・ファーストのメリット

インビザライン・ファーストのメリットは、以下のとおりです。

自由に取り外しできる

インビザライン・ファーストの矯正装置は、自由に取り外しが可能です。食事やブラッシングの際は取り外しができるため、日常生活に支障が出にくいというメリットがあります。

装置が目立ちにくい

インビザライン・ファーストのマウスピースは透明ですので、目立ちにくいという特徴があります。見た目が気になる時期のお子さんでもストレスなく装着できるでしょう。

痛みが少ない

インビザライン・ファーストでは装置を装着して小さな力で段階的に歯を動かすため、痛みが少ないというメリットもあります。また、装置自体も薄くて滑らかな形状ですので、装着時の不快感や違和感も少なく済みます。

インビザライン・ファーストのデメリット

インビザライン・ファーストのデメリットは、以下のとおりです。

装着時間を守る必要がある

インビザライン・ファーストでは、マウスピースを1日20時間以上装着する必要があります。装着時間が不足すると、治療の効果を得られなくなります。

それ以外にも、歯磨きをしてから再装着したり装置を洗浄したりといった装置の管理が求められる方法でもありますので、保護者の方のサポートが必要不可欠です。

適応条件がある

インビザライン・ファーストによる矯正治療は、すべてのお子さんが受けられるわけではありません。適応外と判断された場合には、ほかの治療方法を選択することになるでしょう。

インビザライン・ファーストの対象年齢

インビザライン・ファーストの対象年齢の子ども

インビザライン・ファーストの対象年齢は、6歳〜12歳頃までで、乳歯と永久歯が混在する混合歯列期に用いられます。

しかし、対象年齢を満たしていれば誰でも受けられるというわけではありません。実際には、対象年齢だけでなく、いくつかの適応条件を満たしている必要があります。

なお、インビザライン矯正自体は、子どもから大人まで幅広い年齢に対応しています。12歳を過ぎたお子さんの場合には、ほかのインビザラインが適応できる可能性もありますので、まずはクリニックへご相談ください。

インビザライン・ファーストの適応条件

インビザライン・ファーストの適応条件を考える女の子

インビザライン・ファーストで治療を受けるためには、以下の条件を満たしている必要があります。

  • 第一大臼歯(前から数えて6番目の歯)が生えている
  • 切歯のうち、少なくとも2本の歯が3分の2以上生えている
  • 4分の3顎に乳歯または生えていない永久歯が2本以上ある

上記の条件を満たしている場合でも、歯並びが大きく乱れているケース、生まれつき顎の形や歯の本数に異常があるケースでは、適応とならないこともあります。

お子さんの矯正治療の方法としてインビザライン・ファーストを検討している場合には、一度詳しい検査を受ける必要があるでしょう。

インビザライン・ファーストの治療期間

インビザライン・ファーストの治療期間イメージ

インビザライン・ファーストの治療期間は、お子さんの顎の成長や歯並びの状態によって異なります。まず、小児矯正は、第1期治療と第2期治療の2つに分けられます。

第1期治療とは、6歳〜12歳頃までの混合歯列期に行われるもので、上下の顎のバランスを整えたり歯列を広げたりすることを目的としています。

一方、第2期治療とは、永久歯が生え揃ってから行われるもので、生え揃った永久歯の歯並びや噛み合わせを整えることを目的としています。

インビザライン・ファーストは第1期治療に選択される矯正方法で、この時期の治療は1年〜1年半程度を目安に終了することが一般的です。

なお、インビザライン・ファーストでの矯正期間終了後は、一度調整した歯の位置が元に戻るのを防ぐために保定装置を装着する必要があります。保定装置を装着する期間の目安は、2年程度です。そのため、トータルで3年程度かかる計算になります。

インビザライン・ファーストの治療の流れ

インビザライン・ファーストの治療の説明を受ける子ども

インビザライン・ファーストの治療の流れは、以下の通りです。

カウンセリング

矯正治療を受ける際には、まずカウンセリングを行います。カウンセリングでは、お子さんのお口に関するお悩みや改善したい点などをうかがいます。矯正治療の目的や内容、注意点などの説明もあります。疑問点や不安なことがある場合は相談しましょう。

精密検査

矯正治療を開始するにあたって、まずは口腔内の状態を詳しく確認します。虫歯や歯周病の有無をはじめ、インビザライン・ファーストの適応条件を満たしているかどうかをチェックします。顎の骨や歯の状態をより詳しく把握するためにレントゲン撮影を行うことが一般的です。

なお、虫歯や歯周病が見つかった場合には、矯正治療を始める前にそちらの治療を優先的に行います。

型取り

精密検査の結果、インビザライン・ファーストでの治療が可能だと判断されれば、マウスピースを作製するための型取りが行われます。

インビザライン・ファーストの型取りには、専用の3Dスキャナーを使用します。シリコン製の印象材を口の中に入れて型取りをする必要がないため、お子さんの負担や不快感を軽減できます。

矯正治療開始

型取り後に作製されたマウスピースが届いたら、矯正治療開始となります。1枚目のマウスピースの装着はクリニックで行い、装着方法やフィット感などを丁寧に確認します。その際、取り扱い方法やお手入れの方法、注意事項などの説明もあります。

通院

矯正期間中は、定期的に歯科医院を受診して歯科医師のチェックを受けます。通院頻度の目安は、1〜2ヵ月に1回程度です。計画通りに治療を進めるために、歯科医師の指示通りに受診するようにしてください。

保定期間

先にも述べた通り、矯正期間終了後は保定期間が設けられています。保定期間は、一度整えた歯並びを固定するための重要な期間ですので、保定装置をしっかりと装着しましょう。なかには、矯正期間が終了したことで安心し、保定装置の装着を怠るケースもあります。

しかし、保定装置の装着時間が不足すると、せっかく整えた歯並びや顎の状態が元に戻る可能性もあるため、歯科医師の指示通りに保定装置を装着することが重要です。

まとめ

インビザライン・ファーストで歯列矯正をし満足している子どもと家族

インビザライン・ファーストは、6歳〜12歳頃の混合歯列期のお子さんを対象とした矯正方法です。透明なマウスピース型の装置を使用し、食事やブラッシングは普段通りにできるため、負担が少ない矯正方法といえるでしょう。

しかし、マウスピースの装着時間が不足すれば、十分な効果が得られなくなるため、保護者の方のサポートが必要不可欠です。お子さんが装着を嫌がれば継続するのが難しくなるため、ご家族で十分に話し合ったうえで進めることも重要です。

「インビザライン・ファーストの適応となるか知りたい」「詳しい治療内容が知りたい」という方は、歯科医院でご相談ください。

小児矯正を検討されている方は、千葉県野田市にある歯医者「R歯科・矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、インプラント治療やマウスピース矯正(インビザライン)、小児歯科、ホワイトニングなど、さまざまな治療に力を入れています。ホームページはこちらWeb診療予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。